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クーポンと教育

    定価を割引くことによって集客コストを低減化させようとするとき、割引チケットすなわちクーポン(coupon)が発行される事がある。語源は「切り取る」という意味のフランス語で[ku?p??]と発音され、カナダやイギリスでは/?ku?p?n/?と発音され、アメリカでは/kju?p?n/となり「キューパン」に近い発音となる。広告用チラシ、冊子などの印刷物から利札のように切り離すことができ、所持者に何らかの特典を与える権利についても便宜的にクーポンと呼ばれる。教育的観点から見たクーポンは、主として店舗や興業における集客コストの低減化と、それに伴う座席等の固定資産の流動化策を研究する立場から考えられる。また、定価の適切さを確認する為のリサーチツールとして研究されることもある。


クーポン発行量と定価

クーポン量が市場に大量投入されている場合、社会全体としては、可処分所得の変化や通貨価値の変化等によって、新たな定価帯が模索されている情勢と考えられる。1サービサーの立場からみた場合には、定価が表記上の存在だけとなるため、定価で販売した顧客に不満足感を与える可能性が高まるが、その一方で、景気動向に合わせて合理的に立ち回るタイプの層に来店してもらえる等の確率も高まる。

クーポン否定派の論調

クーポンの発行を認めない事業主は多い。主たる理由は2つある。1つはブランドイメージの悪化懸念、もう1つは粗利幅の悪化懸念である。

まずブランドイメージの悪化懸念については、不況下では杞憂に終わることが多い。なぜなら充分に市場から認知を得ている著名店であっても、合理的な稼働率対策の1つとしてクーポン発行を行っているケースが多いため、それそのものが問題視されるケースが少ないからである。特に既存顧客ほど、店舗における集客の厳しさに鑑み、寛容に受け止めるケースが多い。

次に「粗利幅の悪化懸念」については、現実には、一定期間における粗利総額そのもののほうが重要である。具体的には、クーポン購入者が同伴者を連れてくる確率、彼らが満足して再来店する確率、クーポン利用期限内に未使用のまま終わることによって店舗側に原価が発生しない確率等が存在している。つまり、1クーポン券に設定されている単純な割引率を見ただけでは危険性を判断することはできない。特に顧客満足度の高い店舗においてはリピート来店者から得られる期待収益が大きく、年度を通じて計画的にクーポン発行予定戦略を制御することによって、むしろ粗利幅を増加させられる可能性が高い。

クーポンの購入者層

好況下におけるクーポン購入者層と、不況下におけるクーポン購入者層とは大きく異なる。

後者には、景気動向に合わせて素早く資産構成を見直すようなアクティブ層が存在しており、一般的には可処分所得が高いと言われている。彼らは資産保有先を日本国内に限定せず、世界中からより高い利回りが見込める金融商品を発見し、投資しようとする。このような層は、一般にクーポン券を入手する手間も惜しまない傾向がある。もともと資産規模や可処分所得は高い為、来店時には追加注文頻度も高いと言われる。

最も店舗側が敬遠するのは可処分所得の低いクーポンハンター、バーゲンハンター。

世界のクーポンサイト

多くのクーポンサイトが乱立する中、昨今のクーポンを語る上で外せないのがグルーポンやポンパレなど、「ポン」の付くサイトの台頭である。これらのサイトの多くは東京エリアに展開し、定価と割引率、購入締切までの秒残、販売枚数状況などを盛り込んだランディングページを特徴とし、ユーザーの購買意欲を刺激して大量のクーポンを短時間で売ることで知られるようになっている。「何枚済」など枚数済表示で状況を分かりにくくしているサイトや、およそ購入意欲をそそらない商品を販売するようなサイトも見られる。当初はコース料理など、グルメユーザー向けのセット物食事券の販売が主流だったが、現在ではそのジャンルは非常に広い層にまで広がっている。グルーポン系、共同購入クーポン、フラッシュマーケティング、プレミアムチケットなど、様々な呼び方がある。(参考:英語圏のグルーポン系サイト)その草分けがグルーポンと言われている。
但し、フラッシュマーケティングそのものは特殊なものではなく模倣が容易である上、まだまだ開拓途上の分野であるため不安定な分野と言える。その国ごとに温度差もあるが、概して競合サイトが乱立しやすい形態のサービスでもある。

クーポンコレクター問題の漸化式

ある食玩にn種類の特典が付与され、一つを買うとそのどれかが入っているとする。二つ目を買うと一つ目と重複していたり、していなかったりするとき、n種類を全てコンプリートしたいとする。x個買ったとき、特典がy種類そろう確率をp(y:x)と書く。

p(1:1)=1, p(y:1)=0(yが1以外のとき)

p(1:x)=(1/n)^(x-1)

p(y:x)=p(y-1:x-1)*(n-y+1)/n + p(y:x-1)*y/n (for 2<=y<=n, x>=2)。

n個を買ったときに初めてコンプリートする確率は、n-1個買ったところでn-1種類そろっていて、n個目で最後の1個をそろえればよいから、

p(n-1:n-1)*1/n

n+1個を買ったときに初めてコンプリートする確率は、n個買ったところでn-1種類そろっていて、n+1個目で最後の1個をそろえればよい。

p(n-1:n)*1/n

同様にn種類を全部コンプリートするとき平均の買う回数(期待値)E(n)は、「回数×確率」の和である。よって、

E(n)=Σ_(x>=n) x*{p(n-1:x-1)*1/n}

E(n)=n(1/1+1/2+1/3+…+1/n) 

を導きたい場合、確率p(y:x)から平均を求めようとすると難しい。平均を求めるだけならば、確率関数が具体的に求められなくても導く方法がある。

Nをn種類得るまでの必要な回数、Xiをi-1種類持っている状態で、次の新しいi種類目を得るまでに要した回数とすればN=X1+X2+X3+…+Xn

i-1種類持っている状態で、次に買って新しいi種類目を得る確率は、

pi=(n-i+1)/n。従って、新しいi種類目を得るまでに要する回数がk回である確率はP(Xi=k)=pi・(1-pi)^(k-1)(幾何分布)。

E(Xi)=Σ(k≧1)k・P(Xi=k)=Σ(k≧1)k・pi・(1-pi)^(k-1)

=pi・1/pi^2=1/pi=n/(n-i+1)。

従って、

E(N)=E(X1)+E(X2)+E(X3)+…+E(Xn)

=n/n+n/(n-1)+n/(n-2)+…+n/1

=n(1/n+1/(n-1)+1/(n-2)+…+1/1)

このように、確率変数を分解して平均を求める。

 

クーポンコレクター問題と第2種スターリング数に関しては、古典的なクーポンコレクター問題が単純なモデルで表され、確率論やアルゴリズム論によく登場する。第2種スターリング数との関係については以下の参考文献が詳しい。

 

□奥村晴彦『改訂第 4 版 LATEX 2ε 美文書作成入門』(技術評論社,2007 年)

□小林道正,小林研『LATEX で数学を』(朝倉書店,2001 年)春日井市図書館蔵

□生田誠三『LATEX 2ε 文典』(朝倉書店,2000 年)春日井市図書館蔵

□「第 2 種スターリング数」

□水の流れ「美しい数学の話」

□朝間広海,高橋秀剛,中田寿夫「当たりのあるクーポン集めの問題について」

熊澤吉起「TEX」

□中川義行「Maxima 入門ノート 1.2.1」

□戸村佳代「参考文献の書き方」http://www.isc.meiji.ac.jp/~tomura/references_guide.html